ずっと一緒にいるから、さすがに手料理のレパートリーも尽きる。





それでも食べたいというものを作ってた。




レシピがわからなければ携帯のネットで検索して。





たかちゃんに美味しいと言ってほしいがために。





私には、そんなささやかな幸せしかない。






手にとるような幸せなんてない。





今、幸せ?





って誰かに聞かれたら、困ってしまう私がいる。





でも多分親友や親には言える。





「幸せじゃない」






って。




だって私はたかちゃんを幸せにしてるだけ。





その分たかちゃんから幸せにしてもらってはいない。





見返りがほしいわけじゃない。





私は「普通」な生活が欲しいだけ。