彼は…彼女は…


俺はそんな鈴の肩に顔を埋めて話す。




「俺は、さ。」




そういうと、背中に手を回された。




「大丈夫だよ。」




背中の手にギュッと力が入ったのを、少し嬉しく思ってしまう。





鈴なら、何でも受け止めてくれるような気がした。










「うち、母子家庭なんだ。」