彼は…彼女は…


「あ?あぁー。俺が出るからそこで待ってろ。」



隼人も自分達と同じように、学校をサボってきたであろう2人の女子生徒を見つけたのだ。 




「あのさ………」



「あれー?隼人?今日早退したんじゃないの?」




鈴の声は、女の声によってかき消された。 



「チッ。」



隼人は、女達にバレないように舌打ちをした。



「隼人?あたし帰るね!」


「は?」



「隼人ー。無視しないでょー。ってあれ?電話してた?」




女達に、お得意の作り笑いをむけながら思う。 



もっと早く気付けよ。
早くどっか行けよ。 




そんな彼の思いは、彼女達に届くはずもなく、 



「じゃあ、電話終わるまで待ってよー。」



そう言い椅子に座ってきた。 




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