タイミングが悪いことに5時間目終了のチャイムが鳴った。 「・・・えぇっと・・・」 私はとにかく何か言おうとして先輩に向き直った。 でも先輩は軽く微笑んで私の背中をとん、と押した。 「ほら、授業、終わっちゃったし・・・・。次の授業に遅れるよ?」 「は・・・・い」 私はゆっくりとドアに向かって歩き出した。 何か思って振り向く。