ピピピピ…
「ん…あれ…」
そういえば、昨日はあのまま寝ちゃったのか…
時間を見て、だるい体を起こす。
ぐわん、と目眩のような、血が巡る感覚が消えるまでぼけーっとベッドに座っていると、ヴヴ…と、くぐもった振動音が聞こえた。

香織かな?

香織は朝、たまにメールをくれる。
にやけながら携帯をとって開く。
メールボックスを開くと、メールは香織からではなかった。
知らないアドレス。
誰か変えたのか?

「…?」

メールの内容を見て俺は眉をひそめる。

あと…6日?

…なんのはな…
…まさか、昨日、の…手紙?
なんで俺のアドレスを知ってんだ…?
…これは、もう…本当に、イタズラじゃない。
警察にいくか?
…いや…きっと警察も、イタズラだって言うだろう。
警察なんてあてにならない。
…つか、死ぬわけないよな…
馬鹿みたいだ、俺。

溜め息をついて、昨日着ていた服を脱いだ。
制服を着て、時計を見る。

「やべ、もうこんな時間か!」

鞄を掴み、急いで下に降りてリビングに入る。
「あら、おはよう」
「ん!もう出る!」
「朝ご飯は?」
「学校で食う!
いってきます!」

ばたばた家を飛び出すと、母さんが、あらそういってらっしゃいと言った声が小さく聞こえた。
靴をひっかけて玄関を出ると

「おはよ、悠也!」
「か、香織!」

びっくりした。
な、なんでうちに?
う…嬉しいけどさ…

「なにぼーっとしてるの?遅れるよ!」
「あ、ああ」

慌ててドアを閉めてカギをかけると、香織がくすくす笑う。

「悠也は、サンダルで学校いくの?」
「へ?…あ!」

…かっこわりー。