2つの世界

「はぁ?」

なに言ってんだ、この親父は…。

「おと…社長、それ誰から聞いたの?」
「波留。」

…こいつ、波留さんにまんまとハメられてるよ…。

「はぁ。で?だからなに?」
「冷たいな…。まぁ、いいや。そこでだ。今、人気のある2人が組んでなんかやったら面白くないか?」

「「はぁ!?」」

悠斗とあたしの声が被る。

「むりむり!!だいたい、今あたしの人気が落ちてんのしってんでしょ?」
「だからだよ。だから波留と組ませるんだ。」
「あのねぇ!!そのは…」

思わず今の状況を言いそうになったあたしは、慌てて口を押さえた。

「社長。」
「どうした、悠斗?」
「あの…麻莉が夏目さんと組むのはムリです。」
「なんでだ?」
「夏目さんは麻莉を…」

「あたしと波留さんはライバルだから。」

悠斗が言っちゃいそうだったから、さえぎるためにこう言った。

「じゃぁ、一時的に組むのはどうだ?」
「それじゃ、波留さんの力を借りることになるでしょ?」
「仕方ないじゃないか」
「仕方なくなんかない。それじゃ言い訳じゃん。」
「どうしてもダメか?」
「うん。」

十分ほど黙り込んでから社長はこう言った。