リリスは、哀しそうに振り返る。
掴まれた手を上から
ゆっくりとなぞる。
そして淡いクリーム色の
ガーディアンのポケットから
大切そうに瓶を取り出した。
そこには、彼女の目玉が浮いていた。
「愛してた、貴方のことを」
業火の中で彼女は、呟く。
「だけど──…、私はあそこにいる馬鹿な人とあの子を愛してしまったの。こんな気持ちじゃ、貴方と生きてなんかいけない」
「……ごめんなさい。貴方のリリスはあの日、この瞳を抜かれたときに死んだの。だから───…」
「さようなら」
リリスは、そう言って
瓶をシルベリアに押しつけると
炎の中へと足を向けた。
シルベリアの手は、
スルリと小鳥を離してしまった。

