しかし、彼女はもう1人いた。
私が出逢ったもう1人の子。
名前は──…
忘れてしまった。
姫を殺してから、私は王子にこう告げた。
"お前の姫は、死んだ"と
本当に大切に思う人と結ばれることは
けしてないのだと。
王子は、しばらく元気がないようだった。
それはまるで過去の
自分の姿を見ているようで苦しかった。
だから、私はもう一度…
影の姫に会いに行った。
今度は、願いを託すつもりで──…
直接では言えなかったけれど
私は姫に王子が現れることを伝えた。
どうか、醜い姿だからと
差別をして欲しくなかった──…
姫は、それをぼうっと聞いていた。

