「最低…っ!あなたどういう神経でそう言っているのかしら!信じられない!困っている国民を幸せにしてあげられなくて何が国王よ!何が女王よ!私は…」
とソフィは言葉をつまらせる。
"マッチを買ってあげればいいんですよ──…"
スワローズの笑顔が蘇る。
血の海に沈むスワローズを
抱き締めた左手に力が入る。
「周りの見えない女王にだけは、なりたくはないわ…っ!」
それは、すがるような
懇願するような瞳だった──…
「……そう」
とキルトは、足元で大人しく体を丸めて
ジッとしているライアンに触れてから
すっと背筋を伸ばせて
立ち上がった。
「なら、そう…なればいい」
素っ気ない返事だった。

