「私たちが、お互いの国の頂点として生まれてきてしまったからよ…」
ソフィは、唇を噛み締める。
「キルト、あなたは──…私たちの裕福な恵まれた世界の裏で苦しむ国民達のことを知らないでしょう。私たちは、気付かなかったとは言え多くの人を苦しめてしまった。……食べ物が無くて死んでいく子達だっていたわ、自分の手足や臓器を切り落として子供を養おうとする母親だっている…」
「なのに、王は戦争や人手が足りなくなったときに気軽にその家族の父親を連れて行くでしょう?そうして失われた命は、お祈りなんかで報われるのかしら?遺された家族は一体どうなるのかしら?王は、いつだってそんな方法でこの国を繁栄させて来た──…平和だと、称して…ね」
「これのどこが平和なのかしら?…こんな平和、あっていいわけがないのよ!……私たちに、この国を背負う資格なんてないわ──…だから」
とソフィは、瞳を閉じる。
「終わりにするの」
キルトは、唖然としてから
乾いた声をあげる。
「この国を終わりにするのか?」
ソフィは、キルトから視線を
反らせて言う
「……えぇ、私は終わらせに来たの」

