「お父様もお母様も私なんて見てくれなかった──…、今度は私が"ソフィ"と同じ容姿(カオ)だから──…」
"お父様、私。また新しい曲を弾けるようになったのよ、聞いて欲しいわ"
と幼いソフィは、楽譜を手に
国王であるダージリンに語り掛けた。
ダージリンは、気まずそうに
ソフィの笑顔を見てから
瞳を反らせて
"私は、忙しいんだ。マリアナにでも聞いてもらいなさい"
と早々と立ち去ってしまった。
"……それ、お母様にも.."
と言いかけて幼いソフィは、
小さな肩を落としてトボトボと
父とは反対側に歩き出した───…
「キルトが愛しているのは、"ソフィ"なんでしょう?」
ソフィは、震える唇で問い掛ける。

