「……ねぇ、キルト」
ソフィは、暗い影を落として語りかける。
スワローズは、無言で
バスケットを見つめていた。
「……何?」
「私が"ソフィ"じゃないこと、知ってるわよね?」
キルトは、その質問に俯いた。
「……ダネスに、聞いたんでしょう?」
「………」
───…なにも、言わないのね。
ソフィは、ぐっと力を込めた。
「私ね、"ソフィ"が憎くてたまらなかった。ずっと、ずっと──…」
──…もう、何年も─…
「どうして、あの子ばかり愛されて。私は、私のことはどうして愛してくれないのか..分からなかったの」
"ソフィ、こちらへおいで──…"
"はい、お父様。お母様───…"
太陽の下で微笑む親子。
愛らしい少女は、
名を呼ばれて嬉しそうに
両親のもとへとかけていった。

