「失礼ね!」

とソフィは、むっとする。


「私は、"ソフィ"じゃないわ!"──"よ!」


腕組みしたソフィに、男は

おや?と頭を捻った。


「この国に姫は、一人のはず…」


ソフィは、しまったと口元を抑えた。



その行動にピンときたのか


「……双子、か」

と男は、鋭い瞳を光らせた。



図星を突かれたソフィは、

だらだらと冷や汗を掻いていた。


「……まぁ、いい」

と男は、ほくそ笑む。