──…優しいモノは、怖かった。


何も信じる事など出来ないと思っていた。



だからこそ、


手を差し伸べられても

その手をどうすればいいのかなんて

わからなかった。


そしたら、あの男は言ったんだ。


"少しずつでいいから"と、



だから、怖かった。



「──…てか、ブルーデイジーって何なんだ?」

トラキアは、

ふと立ち止まり首を傾げる。