「──…私、何やってんだろ」
ミルーラが自嘲したように笑う。
───…ミルーラ?
「姫様のメイドなのに..、お世話しなきゃいけない立場で雇われてるのに。──…マスターに連れてきてもらって、私。ソフィ様の側にいた、のに───…」
「姫様の事、何にも分かんないんだ……」
とミルーラは、
泣きそうになりながらそう言った。
「ほんと…、馬鹿だよね..?こんなんでも姫様の事。分かってたつもりだったの…」
────…チクッ、
─────…初めて知った、
君のココロの痛み──…
すべてを癒やしてあげられたなら──…
トラキアは、ぐっと拳を握り締めた。

