───…精一杯、だったんだ。 俺なりに。 トラキアは、 真っ赤になった顔を俯かせて訊ねた。 覚えているのは、 床のテカリ具合ぐらいだ。 ミルーラは、しばらく トラキアの様子を眺めてから 「………トラキアは、優しいね」 と呟くようにして言った。 その言葉にトラキアは、瞳を見開く ───…優しいのは、 お前だよ、バカ!