その声の主にトラキアは、 「…………………」 と石になったように固まった。 声の主であるライアンは、 きょとんとして首を傾げてから 「……ガォ」 ともうひと鳴きした。 ─────…なんで、 「なんでここにいんだよ……」 トラキアは、そう言って 愕然と肩を落として脱落した。 それから、 「デカルトが探してたぞ、行ってやれ」 とヒラヒラと手のひらを 振ってライアンに言った。 ライアンは、その手のひらに 瞳をキラキラと輝かせ ────…ガプッ と噛みついた。