「これは、冗談じゃない」
トラキアは、真剣に言った。
「私も、です」
デカルトも真剣な眼差しで言った。
「あなたを失いたくありません」
「これは、忠誠───…」
トラキアは、そう言って
キルトに跪き頭を垂れた。
「あなたを護りたいんです。…正直、この前の結婚式の時の闘いは、明らかに兵士の数が負けていました。…この意味が、分かりますか?」
────…国民が、揺らいでいる?
「この前の闘いから私もトラキアも恐れているのです。またキルト様が、大怪我を負うのではないか…、死んでしまうのではないか…と」
デカルトは、瞳を伏せて言った。

