「それは、王子がそんなだからだ」
キルトは、その冷たい声に
瞳を見開いた。
「分かってるよ、王子。あんたがそんなに誰かに執着するなんて珍しい。本当にソフィを愛しているんだろうな。─…でも、」
「それが、命取りになる」
"今回の戦争では、その気持ちが命取りになる"
キルトの頭にシルベリアの声が響く
「──…お前もソフィを見捨てろと言うのか?」
キルトの怒りの瞳に
トラキアは、呆れたように
「そうじゃない、見捨てろなんか言ってないだろ?頭冷やせ、王子」
と言った。
「じゃあ、どうしろって言うんだ?」

