デカルトの眉がピクリと動く
トラキアは、
ふっとデカルトへ視線を移して
「デカルトには言ってなかったっけな…」
と寂しそうに言った。
「俺、孤児だったんだ..」
デカルトは、想定内だと言うように
無表情を保った。
「だけど、拾ってくれる人がいた。──…それが、ダネスだった」
その言葉にようやくデカルトは、
瞳を見開いた。
「あいつは、優しかった。親なんて知らない俺に優しくしてくれたんだ…。他にもたくさんの孤児がいた。あいつは、そんな孤児達が奴隷に売られないように守ってくれた、剣も..教わった」
「だけど、ある日言われたんだ」

