「……ほう?」
シルベリアは、そう言うと髭を撫で
「やはり、城の外へ行っていたのか。キルト……」
と静かな声で言った。
…………今は、それどころじゃないって。
キルトが冷や汗を掻いていると
「…まぁ、無事に帰ってきたことだから良しとしよう..」
シルベリアは、ふぅと溜め息をついた。
そして、
「ところでキルト、お前はこの闘いにすべてを掛ける勇気があるか?」
と深く心を貫く質問をした。
「……勇気、ですか?」
「あぁ……、"捨てる"勇気だ」
「何を───…?」
「何もかも──…例えば、自分の愛した人、だ」

