すると、たぶん上から返事をしているのだろう甲高い声が室内に響いた。 「お客さぁーん?開店まだやねんけどー、てか、今忙しいから後にしてくれるー?」 それは、随分訛っている話し方だった。 ……この中に入るのか? キルトは、未だに室内の臭いを嫌悪し 黒馬に跨ったまま 店に入る事を躊躇していた。 「王子、入れませんか?」 デカルトは、そんなキルトを気遣って心配そうに声を掛けた。 「………入る」 キルトは、ようやく決心したように渋々 馬から降りた。