ソフィは、姿の見えない相手に 「あら、もう来たの」 とまるで来る事が分かっていたというように振り向かずに返事をした。 「………、はい」 何者かは、 ニヤリと口元を三日月型に伸ばした。 それは、ソフィ一行の馬車を運転していた運転手だった。 その姿は、 沈んでいく夕日に染まって まるで血が彼を包んでいるようだった。 「ダネス様の..命令ですから」 ───…ピクッ その言葉にソフィは、体を震わせた。 「………そう、」