「──…姫様、どこも痛みませんか?」


スワローズは、

心配そうにソフィをソワソワと見つめた。



「ありがとう、大丈夫よ」


ソフィは、口元だけで微笑んだ。



「姫様…」


スワローズの表情が綻ぶ。



そこは、馬車の中。



ソフィとスワローズは、

隣同士に腰掛けていた。


そして、


「────…いちゃついてるところ悪いんだけどさ」


と手前の席から声が掛かった。