「俺らのクラスは俺とお前に決まったから」


「は??」


「だから,実行委員。俺とお前でやれって先生が。明日委員会あるからサボんなよ」

それだけ言って,タケは教室へと戻って行った。

私は,その背中をただ,ただ見つめていた。


ヤバい。

嬉しい。

少女マンガとかでよくあるよね,このパターン。

最終的に二人は両想いになって。

HAPPY ENDってやつ。


でも,やっぱりマンガはマンガ。

現実は現実。

そんな簡単に恋は実らない。


恋って…こんなに難しいモノだっけ…


今はただ,見ているだけで幸せって思ってた。

でも,『今』は,私が思ってたよりも早く過ぎちゃったんだよね。


待ってるからさ。

いつか,私のキモチに気付いてくれたら嬉しいな。



なんて考えてた,バカな私。



ねぇ,知ってる??

神様は,頑張った子にしか幸せをあげないの。


自分から勇気をだして一歩を踏み出した子には,いつか必ず幸せが待っている。


だけど,相手が気付いてくれるのを待っているだけの臆病な私だったから…神様は何もくれなかった。


そして,後悔だけが私の中に残った。