そう言われて連れて来させられたのは,屋上。

「なに?話って」


「お前,タケのこと好きだろ」


ドキっ…

「何言ってんの?そんなわけないじゃん…」


「じゃあ何で落ちた?」


「調子が悪かっただけだよ」


「ウソつくな」


「ウソじゃない。恵こそ,なんで落ちてんの?」


「…お前がわざと落ちるんじゃないかと思ったから」


は…?

「俺,お前のこと見てきたからわかる。お前は,あの二人を見るのが辛いからわざと落ちた…そうだろ??」


「違う」


「違わない。お前は…」


「もうっ!!何で言うの!?ガマンしてきたのに…!」


「アズ…」


「そうだよ!恵の言う通りだよ!悪い!?私だってすっごく悩んだんだから…!!」

私は,大粒の涙を流した。

いままで堪えてきたモノが一気に溢れ出すみたいに,めちゃくちゃに泣いた。

恵は,そんな私を優しく抱きしめてくれた。

「何すんの…」


「お前,強すぎ」


「え…?」


「泣きたいときは泣け…俺がいるから」


「は…??」