新学期が始まって,一週間。


新しいクラス



新しい先生



新しい友だち



新しい恋






何もかもが新しくて,毎日がキラキラ輝く。


『春』を,一言で言うとこんな感じ。





「おはよぉ梓ー!!」


「アズーおはよんっ」


「ちーっす」

一人で席に座っていると,クラスの目立つグループに属している子が声をかけてくる。

まぁ,一般に言う『ギャル』。



「おはよう」


私はニコリと微笑んで朝の挨拶を交わした。


それにしても...


中学生で受験の年だと言うのに,そんなカッコでいいのか??


と,つっこみたくなる丈のスカート。


校則としては黒が基本のベストは,茶色や白,灰色にピンク。



なぜ私がこんな子たちに声をかけられるか,と言うと...




ハッキリ言って,私は外見が派手。


別にスカートは常識的な長さだし,髪だって校則通りに結わいている。



でも,背はすらっと伸びているし,足も細くて長い。



顔立ちは日本人離れのハーフ顔。
(もちろん純日本人)


髪は,地毛が茶色っぽいから染めてる子と大して変わらない。



こんな容姿の私に派手めの子が仲間意識をしてくるので,私はギャルの友だちが多い。



でも,根は真面目。



頭だって悪くない。



先生からの信頼も,厚い。