「おい山本ー?二人三脚始まるぞ?」

タケが固まりに入ってきた。

「ごめん…私走れない…」


「まじかよ!?じゃあ…」


タケと目が合った。


「よし!柴井,二人三脚招集に行くぞ!!」


「…はぁ!?」


タケに腕を引っ張られて,招集場所に着いた私。


「三年二組の選手はいますかー??」


「はい!!遅れてすみません!!」


ん!?

「ちょっとタケ!!私走るの!?」


「うん」


「誰と!?」


「俺と」


「はぁ!?」


「何だよ…嫌なのかよ!?」


 嫌なわけないでしょ!!?


「嫌に決まってんでしょ!!?何でタケなんかと…!!」


「アホ!!俺だって嫌だわ!!でもしょうがねぇだろ!?」


「嫌ならもっと可愛い子選べばよかったじゃん!!」


「なるべく足速いヤツと走った方が得だろうが!!」


「…」


「練習してないけど…まぁ大丈夫だろ」


そう言ってるうちに,私の右足とタケの左足はぴったりくっついてしまった。

緊張で死にそう。