心臓がスプーンでえぐられる様に痛い。 これは夢? 現実? 「・・・わかった。ばいばい」 「ん、ばーばい」 バタン・・・ 寂しそうに閉じたドアは、私をも寂しくさせた。 目頭が熱い。 鼻の奥がツンッてする。 「はっ・・・。何、泣いてんだろぉ・・・」 私の目からは大きな大きな雫が何粒も何粒もコンクリートの地面に落ちていき、水玉模様を描いた。 「訳・・・わかんないしっ・・・」