「俺等さ、こんなしょうもない事されても別れないし♪」





「・・・っ和哉ぁ!!」




そう言って鮎川は俺の右腕を掴んできた。





「やぁっ・・・!和哉、行かないでぇ!!」





「・・・俺、佐奈の事諦められねぇし、諦めたくもない」







「かずっ・・・やぁ・・・」




そう言いながら泣き喚く鮎川に優しく微笑んで・・・。





「こんな俺を好きになってくれてありがとな。後、ごめん」






俺はそう言って鮎川の手を振り払い、階段を思いっきり駆け上がった。




「佐奈っ!!佐奈っ!!」






「・・・やっ!!和哉ぁっ!!」





「佐奈っ!!」



俺は声のする方のドアを開けた。