「あいつらは、幼なじみでさ、ずっと一緒だったんだよ」

幼なじみ・・・・。

またあたしの胸がはねる・・・。

「んでな、中学に入って、あいつら
付き合ったんだ・・・」

「ぅん・・・・・」

あたしは、静かに相槌をうつ。

「3年の終わりまで続いたかな?
それで、龍はまじで結婚考えてたんだ・・・・」

龍が・・?
今の龍からしたらあえりあない・・・

「でも、夕菜が転校することになった・・・」

「ぅん・・・・」

「あいつの転校は、遠い病院への手術のために
行ったんだ・・・」


「夕菜ちゃん・・・どこか悪いの?」

「・・・ガン・・・」


「え・・?」

「それを、龍にはつげなかった・・・」

あたしは、言葉を失った・・・。


「あいつは、転校のことを隠して、
他の男が出来たって嘘を言って、捨てたんだ・・・」


「でも、さっき、別れたって・・・」

「龍がそれ聞いてキレて、その男出せって
言うから、あいつが、無理やり男作ったんだ・・・」

「それが大樹って人・・・?」

「あぁ・・・・」

「まあ、お互い好き同士だったのに、
別れたってやつ?」

「なんで?なんで夕菜ちゃんは、離れたの?」


「もうすぐいなくなるから、龍が悲しむって
思ったらしいよ・・・」