何が悲しいのかもわかんない・・・


ただ・・・ただ・・・
龍の切ない顔が、離れない・・・。

苦しいょ・・・・。


「桃ちゃん・・・?」

陰から出てきたのは・・・


「健ちゃん・・・・」

あたしは慌てて、涙をふいた。

健ちゃんは、吸ってたタバコを消して、
あたしの隣に座った。

「どしたの?」

「え?なんもないよっ」

「夕菜と龍のこと?」

あたしは、図星をつかれて、
返す言葉にとまどった。

「桃ちゃんは、わかりやすいな~」
健ちゃんは、太陽にみたいに
笑って、あたしの頭をクシャっとした。


「健ちゃん・・・・」

「ん?」

「教えて・・?」


健ちゃんは、一瞬顔を渋ったけど、
軽く溜息して、
話し出した・・・・・。