屈辱に震える梓の顔を見下ろしながら、僕は薄笑みを浮かべる。

「わかるかい梓…僕が興奮しているのが」

「ええ…わかるわ…変態…!」

射殺すほどの冷たい眼差し。

そんな梓の視線さえも、僕には欲情する材料にしかならない。

「学園での凛とした表情もいいけど、今のその何者をも見下す虫けらを見るような眼差しもたまらないね…そんな目をした君を、こうして組み敷いてみたかった」

荒い息のまま僕は言う。

「杖縁梓…名門亜吸血種、杖縁家の令嬢…君を知った時から、君は僕の中で穢される事のない存在として記憶された…」

そう。

穢される事のない存在。

高貴で気高く、誇り高い孤高の亜吸血種。

「そう認識すれば、僕の『エゴ』で汚す時に極上の快楽を得る事ができるだろう?」

誰にも汚す事のできない、高潔で、無垢で、聖域とさえ呼べる存在。

そんな存在を己の欲望のままに穢し、傷つけ、汚辱にまみれさせる。

僕の『エゴ』を満たす最高のひと時だった。