武羅人が腕を振り上げる。

最初の私の蹴りでへし折られた腕。

彼は骨折している事すら意に介さず腕を振り下ろした。

まるで鞭のようにしならせて。

激しい痛みが伴うであろう事を気にも留めず。

その腕が私の胸を袈裟懸けに斬る!

「か…はっ!」

その威力は一撃で私を行動不能にするに足る、強烈な斬撃。

内臓近くに達するほどの深い斬撃を受け、私は鮮血にまみれてアスファルトに倒れた。