『ごめん幸紀斗くん
先に学校行ってて。』
私は震えた声を
振り絞って
幸紀斗くんに言った。
『えっ、でも…』
わかってる。
優しい幸紀斗くん。
泣いてる私を
置いていけないんだ。
でも今は苦しいの…
『お願い…先に行って…』
私は涙をたくさん
ためた瞳で
幸紀斗くんに
訴えた。
『…わかった』
幸紀斗くんは
私を置いて
学校に行った。
どんどん
小さくなってく
幸紀斗くんの後ろ姿。
離れていく距離。
私は小さく
『ごめんね』
と、呟いた。
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