「…」

「……」


それから物凄い沈黙。
緑は目線を下ろしたまま椅子に腰掛けている。

なんか気まずい雰囲気。
何で緑、黙っちゃったんだろぅ。

私、何か気に障る事したのかな。




すると──────────────ドサッ


ベッドの方から何かが堕ちた物音がした。

「…………ぃひゃい!」



「あやめちゃん!?」

私は咄嗟にベッドへ駆け寄る。
流石の緑これには目を見開いた。


「いってて…てて……」

「あやめちゃん!」

「ふぁ~、あ、白さん。おはよーございます~」

「だ、大丈夫?」

「あへへへ。私、石頭だから、大丈夫ですよ~。」

「なら良いけど…」

「あ!てゆーか今何時ですか?」


私はベッドから身を乗り出して時計を見上げた。

10時半

「三時間目になるよ。」

「あ、分かりました。では、私はこれで……」

あやめちゃんはベッドを降りて靴を履いた。

「でわ……あ!今日の放課後、空いてますか?皆さんを集めて集会を開きたいんですけど。」

「良いよ……緑は大丈夫?」

「俺は別にどーでも良い。奴等は俺が集めっから。」

「サンキュー緑。」


あやめちゃんはニッコリ微笑むと保健室を出て行った。

「じゃ、私等も戻ろうか!」

緑ったら、また思い詰めた顔しちゃって……

「なぁに、いつまでもヘソまげてんのょ!アンタらしくないゎよ!?」

「は?ヘソなんかまげてねーし!それにお前がワリいんだからな!」

「まぁ、いいやぁ~。」

「なんだよ…」

緑は少し負けたって顔をしながら私の後に続いて保健室を出た。









「お前、俺をからかってんのか?え?」

「べっつにぃ?」

「今ので俺が負けたとか思ったって思ってねーだろな。」

「さぁね~。」

「おい!真面目に答えろよ!!」