冷たくあたしを見る目は、保健室のときとは全く別人のよう。
こんなに冷たい玲の表情を見るのは初めてだ。
「な…んで、そんな目をするの?」
精一杯しぼりだした声。
「…」
「昨日の、誤解だったんだね…勝手に誤解して泣いてごめん…。」
「…それだけ?」
ッ…“それだけ?"って!
「…玲、なんか変だよ」
「なにが?別に普通だけど?」
そう言って笑うけど、目が笑っていない。冷たい目のまま。
「…じゃ、俺帰るから。お邪魔しました。」
玲がそう言ってもあたしは動けなかった。
これ以上なにかを言っても自分が惨めになるだけ。
玲がどうしてそんな態度をとるのか。
玲の後ろ姿を見ていることしかできなかったあたしは、このあとそのわけを知ることになる。
「…玲」
一筋の涙が頬を伝った。


