あたしの願いは虚しく、
校舎をでてもあるのは若井さんが乗っている車だけだった。
「はぁ…」
つくづくタイミングの悪い女だよね、あたしって。
「お帰りなさいませ、苺李様。」
しっかりお出迎えをしてくれる若井さん。
「ただいまー…」
明らかにテンションが低いあたしをみて、心配そうに声をかけてくれる若井さん。
「大丈夫だよ。心配しないで」
「…わかりました。」
と言ったものの、運転をしながら何度も鏡でちらっとこちらの様子をみている若井さん。
若井さんに心配をかけたくはなかった。
だけど、一度落ちたテンションはなかなか上がらない。
と、思ったはずが
わっほーい!
神様もあたしを見捨ててはなかったのねッ!
一気にテンションがあがった単純なわたくし。
なぜなら家の玄関に並べられている靴。
いつもはきちんと端に家族分並べられている靴なのに、1足多いのだ。
玄関にいたメイドさんに靴が1足多いと聞いたところ、玲が来ていると言ったのだ。


