ザザ―――…ン




聞こえてくるのは波の音だけ。



気付いたらあたしはコウタロウに抱きしめられていた。







「…少しだけ。」



「…コウタロウ…」



「…苺李大好き。」



「…うん。」



バカだな、あたし。




こんなにあたしを思ってくれている人がいるのに。



「…玲のとこ、行ってきなよ。」



可愛かったりかっこよかったり。



「昨日のことは何かの誤解かもしれないよ。」



あたしの気持ちもよくわかってくれてて



「でも…」



優しくて



「玲の好きな人は小さいころからずっと変わってない。」



あたしに勇気をくれる。