若井さんとの会話でさっきよりも気が楽になったらしく、窓に映った自分の姿が気にならなくなった。


…というより、学校にしてはあまりにもでかい門に気をとられていた。


周りをみわたすと、あたしが乗る車の前にも後ろにも車が続いていて皆校舎に向かって走っている。


道…というには大きすぎる道、いや、道路にそって桜の木が沢山ならんでいた。


桜が咲き乱れていて凄く綺麗だ。


「学校大きいなぁ」


「苺李様のお家のほうが大きいですよ」

若井さんに言ってんだか独り言なんだかわからないあたしの言葉にもちゃんと答えてくれる若井さん。