「ってかあたしも急がなきゃッ」 朝ご飯は食べなかったものの、とりあえず一旦カツラと目がねをはずし、顔をあらって歯磨きを済ませた。 カツラがはずれないようにきっちりつけて、目がねをかけ終わったときにちょうど誰かが扉をノックした。 「はーい?」 あたしが返事をすると、ゆっくり部屋の扉が開かれた。