「失礼しまぁす」


「失礼しないでくださぁい」
奥の方から聞き覚えのある声がした


「…た…ける ……?」

保健室を見渡すと

一番はしのベッドの

カーテンだけがしまっていた

未兎が
カーテンを
静かに開ける


「…具合わるいの?」

未兎が心配そうにたずねる

「いや

全然超元気」

「ぢゃあ何してんの」

「普通にさぼり」

何分かの沈黙が
流れた後

健が
突然思い出したように口を開く

「未兎

今何時間目? 」

「今昼休みだよ」

未兎がそう答えると
あわてて
健がおきあがった