プルルルル

「ごめん
電話」

優が
少し

後ろへ
下がる

「もしもーしっ

こちら
未兎でーすっ」

「未兎‥

健が‥」

未兎は

さっきまで
笑ってたのに

ふと
笑顔が消え

深刻そうな
表情に変わる

「未兎?
どした?」

優が
不安そうに
聞く


「未兎っ

助けてっ

未兎にばっか
たよってごめんね

でも

止めら
れるのは

未兎しか
いないのっ!」
受話器から
ゆみの声が
もれる

未兎が
立ち上がる