Lemonade

『ゆッちゃん､どうしたの？』

息を切らしながら走ってきたゆッちゃんにあたしは問い掛けた｡

『ちょっと､やばいよ!!来て!!』
『ぅ､うん』

『うちらも行こう!『えぇ〜…』

廊下を出た瞬間､先生の怒鳴り声や､色んな声が聞こえた｡
あたしたちはもっと前へと進んで覗き込んだ｡

『久しぶりだわぁ､ここの学校!』『誰だね､君は!!』
『うるさいわねぇ…あんたこそ誰なの？』
『ここの学校長だ!!!!』

『あら､そう…でもねぇ､おじさん？私はこの子を送りに来ただけなのよ？ほら､行きなさい｡』

『姉ちゃんも姉ちゃんだけどね｡もぅ教室行くし姉ちゃんも帰らすんで､あんまり騒がないで下さい｡』

『…早く､帰らして下さいよ!?』
『はいは〜い｡んぢゃ､ばいばぁい｡』
『送ってあげたのに…何それ？ぢゃぁね｡』

『本当…何だったのかね!!』
『まぁ､落ち着いて下さい｡校長｡』
騒ぎがだいぶと落ち着いて来た頃にはほとんどの生徒も教室へと向かっていた｡
『あたしたちも､もぅ帰ろっか!』『そぅだね』と､あたしたちが教室へと向かおうとした瞬間…

『宏樹ーっ!!!!』
と､後ろから長谷川の所に誰かが飛びついてきた｡
『ぅわ!!!』
さっきの問題児だ……｡｡｡