*。俺様な吸血鬼。*




「キスしろ。」


ドクンっ!


(やだ、体が勝手に動く。)


「…。」


自分の意思とは裏腹に体がなぜか勝手に動く。

響の頬に手を添える。


「いい子だね。」


響はその手を掴む。

もう片方の手を響きの首にまわす。

そのまま背伸びをしようと足をあげた瞬間、


「わりぃ、遅くなった……っておぃ。なにやってんの…?」


月が教室に戻ってきた。

月はすごく怒ってるように見える。


「…あ。」


私は正気に戻って響から放れた。


「なに、月、すんごくいいトコだったのに…。」


響は妖しい顔で月を見る。


「あ…ご、ごめんなさいっ!!」


私は自分が今までしてたことに後悔して、

ものすごく罪悪感を感じて月に謝って、

教室から飛び出した。