*。俺様な吸血鬼。*




(こ、怖い;)


いつも会ってるような響じゃなくてホントの

ヴァンパイアっていうのを

目の前で知らされた。


「奪うって言ったはずだけど、こんなとこに一人って
無防備だよねぇ。」


目が…逸らせなくなる。


月とは違う、違うのに冷たいけどとても

……綺麗。


月はまだ戻ってきてくれない。


(こんなトキになにしてるの;;)


「ね、契約しよ?」


そう言って近づく。


「や…だ、来ないで…。」


私の言葉を無視して近寄る。


(体が金縛りにあったかのように動かない。)


「キスしないの?」


不意に耳元で囁いてくる。


ビクっ!


唇をなぞられる。


「や、触んないで…。」