いやな予感は見事に的中。

朝から、響に会ってしまった。

というより向こうから来たんだけどね?


「おはよぉ麗李ちゃん♪朝の挨拶のちゅぅでも
しよっか?」


にこやかにそういいながら

しれっと契約を交わそうとしてくる。


「私は月と契約してるし、あなたと
契約したところで私にメリットなんてないでしょう?」


そうきっぱりと言って学校に行こうとしたら

手を掴まれてしまった。


「は、離して。」


「気が強い子って好きなんだよねぇ、俺。
しかも強がってるけど、声震えちゃってるよ。
そぉゆうのってなんか苛めたくなるんだよね。」


(うわ、Sですか?Sな男は一人で充分…。)


「いえ、遠慮しときます。」


手を振りほどいてもう一度学校の方向を向くと

次は後ろから抱きつかれた。


「!?は、放して!!」


「やぁだ♪麗李ちゃんが契約してくれるまではなさなぁい。」


つくづくこの男とは会話が成立しないと思った。