こんなときに自分がヴァンパイアだってことを後悔する。
普通の人間同士だったらこんな気持ちにならないですむから。
「いいよ?吸っても。」
「いい、我慢できる。」
「前も言ったよね?我慢しないでって、私月に血を吸われるの
嫌じゃないから。」
「……。」
「はい。」
麗李はそう言いながら自分の首筋を俺に見せる。
「!!!…もう知らねぇ。」
そう言って麗李の首筋に勢いよく俺の牙を埋める。
「ン!!」
麗李が苦痛な顔をする。
だから言ったのに…。
そう思って一度咬んだ首筋から離れようとすると、
麗李が俺の頭を押さえた。
「!?」
「大丈夫だから、吸って?」

