KIZUー記憶―


体の震えが止まらない

すると後ろから
「大丈夫か?」
と言い和樹が近づいて来た。



逃げたかった。


でも力が入らなかった。



和樹が私を立ち上がらせようと
私の腕を掴んだ。



さっきの恐怖が蘇って来た。

更に体は震え出した



「いやぁ。触んないで…グスッ」

力のない声で精一杯言った。


和樹は「ごめん。」と一言だけいい
手を離した。