「なにしてんの」 「君こそ何夜の学校忍び込んでんの。 しかも塀から」 確かに。 つい思ったことを喋ってしまった。 「私は携帯忘れたから取りに来たの。門が閉まってたから仕方無く此処から入っただけ。 …忍び込むとか言わないで。」 さっきの失言のせいかわざわざ言わなくても良いことまで言った気がする。 クスクス笑った男を見て、決まりが悪くなって、 もうさっさと携帯を取りに行こうと桜の横を通り過ぎようとした。 そのとき